FlexGroup コンスティチュエントのバランスが取れないのはなぜですか？
環境
- ONTAP 9
- FlexGroup
回答
- 最適に分散された FlexGroup では、すべてのコンスティチュエントにほぼ同じ量のデータと負荷が割り当てられ、ボリュームはローカル配置の頻度を高くしてパフォーマンスを最大限に高めることができます。
- フォルダと同様のサイズのファイルを適切に分散させたワークロードでは、ローカルの親フォルダの配置を維持しながら、容量を比較的均等に分散させることができます。
- 最適でない FlexGroup ボリュームには、ピアよりも多くまたは少ないデータを保持するコンスティチュエントや、はるかに少ないトラフィックを受信するコンスティチュエントが含まれることがあります。
- フォルダあたりのファイル数が多いフォルダが少数しかないワークロード、またはファイルサイズが大きく異なるワークロードの場合、 FlexGroup でデータ使用量の不均衡が発生することがあります。
- ただし、 FlexGroup ボリュームの最も重要な機能は、容量のバランスです。
- 代わりに、パフォーマンスのローカル配置と容量と inode 数のバランスが混在している場合、 FlexGroup ボリュームが最適に機能します。
- メンバーボリューム全体で容量を完全にバランスよく配分するために、パフォーマンスを犠牲にする必要はありません。
- ONTAP は常にメンバーボリュームの運用状態を監視し、 FlexGroup ボリュームの現在の状態に基づいて配置の決定を調整します。
- ONTAP 9.8 よりも前のバージョンでは、 1 つのメンバーボリュームが他のメンバーボリュームとのバランスが少し取れていない場合、取り込みの調整が行われない可能性があります。
- しかし、このメンバーボリュームが容量の 90% に近づくか、 512GB を超える容量不一致が発生する場合、 ONTAP は新しいデータをより積極的に配置して不均衡を解消します。
- この調整によって、他のメンバーボリュームへのリモートファイル配置が増えることになり、 FlexGroup ボリュームのパフォーマンスが低下する（ただし顕著ではない場合もある - 約 5~10% ）ことがあります。
- ONTAP 9.8 で、データ配置の緊急性について 90% のしきい値が変更されました（ ONTAP では、メンバーボリュームの容量が 90% に達したときに、より多くのデータをより少ないメンバーボリュームに頻繁に送信するようになりました）。 FlexGroup メンバーボリュームのサイズが拡大しても、データ取り込み速度が 99% に達するまで大幅に調整されないため、以前のバージョンでのリモートファイル配置による悪影響がなくなります。
- FlexVolからFlexGroupへの変換後にFlexGroupを拡張すると、最初のコンスティチュエントの使用済みスペースが、拡張後にONTAPで自動的に作成されるコンスティチュエントと大きく異なる場合があります。FlexGroupを拡張しても、既存のデータのバランスは維持されません。
- ONTAP 9.10.1では、システム停止を伴うFlexGroupのリバランシングプロセス、ボリュームのファイル移動のリバランシングが導入されています
- ONTAP 9.12.1以降では、FlexGroup 内のあるコンスティチュエントから別のコンスティチュエントにファイルを無停止で移動して、FlexGroup ボリュームをリバランシングします。追加情報 は、「FlexGroup ボリュームのリバランシング」で確認できます
追加情報
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ベストプラクティス 2 ：容量の不均衡を解消する
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- メンバーボリューム間で容量の不均衡が解消された FlexGroup 自体は問題ではないため、このような問題として扱うことはできません。
- FlexGroup が想定どおりに機能しない場合や、容量の不均衡が非常に大きいためにクラスタのスペースが不足している場合は、原因の潜在的な容量の不均衡を確認してください。
- FlexGroup ボリュームの容量の不均衡がパフォーマンス問題の原因となっている場合は、必ずネットアップサポートにご相談ください。
- TR-4571：『ONTAP FlexGroup Volumes Best Practices and Implementation Guide』
- TR-4557：『NetApp ONTAP FlexGroup Volumes a Technical Overview』
- FlexGroupコンスティチュエントの不均衡が原因でCPU利用率が高い