ONTAP での SMB クレジットの実装
環境
- ONTAP 9.4以降
- SMB2以上
回答
- ONTAP 9.4では、最大クレジットの設定を通じてSMBクレジットの調整が実装されています。
- 9.4より前のバージョンでは、SMBクライアントには要求した数のクレジットが付与されていた
- ONTAP 9.4では、デフォルトで接続あたり128クレジットが付与されます。
- 現在の
max-credits
値を表示します。
cluster1::*> set -privilege advanced
cluster1::*> vserver cifs options show -vserver svm1 -fields max-credits
max-credits
値の変更:
cluster1::*> vserver cifs options modify -vserver svm1 -max-credits 512
追加情報
- 変更したクレジット値は新しいCIFSセッションにのみ有効
- SMBクレジットは、クライアントが特定の接続で同時に実行できる未処理の同時要求の数を決定します。
- 指定できる範囲は2~8192です。
- デフォルト値は、問題がルート原因であることが確認されているか、ベンダーが特定の クレジット数が必要であると述べている場合を除き、変更する必要はありません。
- デフォルトと異なる場合は、クライアントベンダーの推奨事項に従う
- クレジット数を2に設定することは可能ですが、このような低い設定で一部のクライアントが誤動作し始めるという報告がありました。
- max-credits値を変更し ても原因の問題は発生しません。
- 推奨事項: 本番環境のSVMで変更を行う前に、テストクライアントを使用したテストSVMで変更をテストしてください。
- トラブルシューティングを行うには、 問題が解決するまで値をゆっくりと増やします。
- デフォルト値は、問題がルート原因であることが確認されているか、ベンダーが特定の クレジット数が必要であると述べている場合を除き、変更する必要はありません。
- このMicrosoft Docsページ「 SMBファイルサーバのパフォーマンス調整」で説明されているように、Windowsはデフォルトで512クレジットになりました。
- SMBクレジットを無効にする方法については 、NetAppテクニカルサポートにお問い合わせの うえ、この資料を参照してください。