Snapshot の自動削除の使用方法
環境
- ONTAP 9
- clustered Data ONTAP 8
回答
ボリュームSnapshotの自動削除とは何ですか?
- Snapshotの自動削除は、Data ONTAP 7.1以降で使用できるポリシーベースのスペース管理機能です。
- ユーザは、ボリュームがフルに近くなったときにSnapshotを自動的に削除するポリシーを定義できます。
- 読み取り専用ボリュームでは有効にできません。
- [1] すべてのオプションのドキュメントについては、ボリュームSnapshotの自動削除のマニュアルを参照してください。
注:
- volume snapshot autodelete modify コマンドでは 、Snapshot、LUN、NVMeネームスペース、 またはファイルクローンの自動削除ポリシーの設定を変更できます。
- この記事では、スナップショットについてのみ説明し、次に最も一般的に使用されるオプションについてのみ説明します。
- この
volume snapshot autodelete show
コマンドはAutoSupportに直接は含まれていませんが、VOL-STATUS-V
出力の一部です。
例:
::> volume snapshot autodelete show -vserver svm0 -volume nfs_vol
Vserver Name: svm0
Volume Name: nfs_vol
Enabled: false
Commitment: try
Defer Delete: user_created
Delete Order: oldest_first
Defer Delete Prefix: (not specified)
Target Free Space: 20%
Trigger: volume
Destroy List: none
Is Constituent Volume: false
Snapshotの自動 削除のトリガーは何ですか?
[Trigger]オプションで選択した内容に応じて、 使用済みボリュームスペースまたは Snapshotリザーブが以下に指定したしきい値に達すると、Snapshotの自動削除によってSnapshotが自動的に削除されます。
トリガー:
- ボリューム:
[volume]オプションを選択すると、 ボリュームが容量のしきい値に達し、Snapshot 用にリザーブされているボリュームスペース を超えると、Snapshotの自動削除によってSnapshotの削除が開始されます。 Snapshot用にリザーブされたスペースがゼロの場合は、Snapshot用にリザーブされたスペースを超えると常にtrueになり、ボリューム容量のしきい値のみが使用されます。 使用される容量のしきい値は 、次のようにボリュームのサイズで決まります。
- ボリュームサイズが20GB未満の場合、しきい値は85%です。
- ボリュームサイズが20GB以上100GB未満の場合、しきい値は90%です。
- ボリュームサイズが100GB以上500GB未満の場合、しきい値は92%です。
- ボリュームサイズが500GB以上1TB未満の場合、しきい値は95%です。
- ボリュームサイズが1TB以上の場合、しきい値は98%です。
注: volume show コマンドのオプション「Volume Full Threshold Percent」の値は、Snapshot自動削除の トリガーしきい値とは関係ありません。
- スナップリザーブ:
「snap_reserve 」オプションを選択すると、 Snapshot用にリザーブされている スペースが「Snapshotコピー用にリザーブされているスペース」でボリュームに割り当てられている値に達すると、Snapshotの自動削除が実行され ます( volume showの手動エントリを参照)。
いつ止まるの?
Snapshot は、使用済みボリューム スペース が[Target Free Space]で指定された値に達するまで、一度に1つずつ削除されます。 [Target Free Space]のデフォルトは、20%の空きスペースまたは80%の使用率です。 この値は調整できます。
Snapshotはどのような順序で削除されますか。
Snapshotの自動削除では、Snapshotが作成された日時で順序付けされ 、「削除の順序」に従って削除されます。
注文の削除:
- newest_first
- OLDEST_FIRST{default}
削除されないスナップショット
デフォルトでは 、Snapshotの自動削除では、SnapMirrorによってロックされているSnapshot、ボリューム、 LUN、NVMeネームスペース、 ファイルのクローンは削除されません。 これらのアプリケーションによってロックされているSnapshotの削除は、「commitment」オプションで指定できます。
オプション:
- 試行:{default}
アプリケーションによってロックされていないSnapshotは削除されます。
- 中断:
SnapMirrorやボリューム移動などのデータ保護ユーティリティでロックされているSnapshotは削除できます。このようにロックされたSnapshotが データ転送中に削除されると、転送は中止されます。 データバックアップ機能(ボリュームクローン、LUNクローン、NVMeネームスペース クローン、ファイルクローンなど)でロックされていないSnapshotは削除されます。
- 削除:
データバックアップ機能によってロックされているSnapshotは削除されます。
ボリューム上のSnapshotをすべて削除しますか?
可能性はあります。 ロックされたSnapshotがない場合 (または「commitment」が「destroy」に設定されている場合)、Snapshotの自動削除では、「Target Free Space」の値に達するまでSnapshotが削除されます。 Snapshotを削除しても ターゲットに到達するための十分なスペースが確保されない場合は、すべてのSnapshotが削除されます。
スナップショットの削除順序を制御する他のオプションは何ですか。
「削除の保留」オプション と付随する「プレフィックスの削除を保留」オプションを使用すると、指定したSnapshotの削除を最後まで保留するようにSnapshotの自動削除を設定できます。
削除の保留:
- Scheduled: スケジュールされたSnapshotは 最後に削除されます。
- user_created:{default} 個のユーザが作成したSnapshotが最後に削除されます。
- prefix: 特定のプレフィックスに一致するSnapshotが 最後に削除されます。
- none: 削除の保留順序は適用されません。
削除を保留するプレフィックス:
「削除の保留」で「プレフィックス」が選択されている場合にプレフィックスを指定します。